
東戸塚駅から戸塚駅に向かうバスに乗り、住宅街を15分ほど走ると、老舗陶器専門店の大倉陶器の本社兼製造工場の入り口が見えてくる。
創業80年の、日本を代表する高級洋食器を製造販売する大倉陶園は、代表的なモチーフである『ブルーローズ』をはじめ、独特の伝統技法とこだわりを持って美術的価値の高い磁器を作りつづけ、その美意識の高さと、技術の確かさは広く認められ、1932年に在ワシントン日本大使館にディナーセットを納入、1959年の皇太子明仁と同妃美智子の成婚時には晩餐会用の食器を納めているという。

光をはらんだ真っ白い陶器は手にとると驚くほど滑らかで、陶器の絵柄は丁寧にひとつひとつ、職人の手によって描かれているため、繊細で柔らかな色合いの絵柄であっても、浮き上がってくるような美しさを楽しめる。

大倉陶園の代表的なモチーフ 「ブルーローズ」
白磁にブルーで描かれたバラの絵柄。和食にもつかえる洋食器として人気の定番シリーズ。

同じバラを描いても、ピンクや赤で色付けされているため、食卓もいっきに華やいだ雰囲気になる。晴れの日のテーブルコーディネイトに。

バラ科に属し、秋になると暗紅色の可憐な小さな花をつける薬効がある野の花である「ワレコモウ」をモチーフにしたものも人気が高いという。深みのある赤をつかっているため、とくにカップは紅茶を注いだとき、その色目が浮き立ち美しさが際立つという。

お節句など、季節の行事を描いた絵皿は、近年の住宅事情を繁栄し、こいのぼりや、ひな飾りの代わりにと出産祝いとして送られる人が多いのだとか。

美術工芸品の域にたっしている大倉陶園の陶磁器たち。気軽に選ぶといったものではないが、普段使いにつかえるカップは手に届きやすい価格になっている。+1500円でイニシャル入れのサービスもあるので、家族で揃えても良さそうだ。

本物を知ることは決して贅沢することではなく、物を慈しみ、大事にする気持がうまれるという。大倉陶園では、カップやソーサーなどの金、銀の縁取りが薄くなってしまった場合、有料ではあるが新たに色づけをし、再度焼き付けをしてくれるサービスもあるという。
また、割ってしまった食器も補充できることが多いため、食器棚に埋もれてしまうこともないのが嬉しい。もちろん毎年新しいデザインも登場するが、定番品が多いため急いで揃える必要がなく、少しずつ揃えていく楽しみもできるのだ。
毎年限定のコレクターズアイテムも大倉陶園ファンには人気が高い。1年ごとに更新される会員(有料)になれば、会員限定の商品も購入することが可能だ。
そして、あの美しい世界に魅せられてしまったならば、東戸塚の大倉陶園本社限定となるが、絵付け教室が開催されている。美しい食器に囲まれたショールーム内で、毎月2回、全20回のレッスン。『大倉陶園の描絵技法を国家検定一級技能士の資格を持つ大倉陶園の熟練したペインターがすべてのクラスにおいて、責任を持ち生徒それぞれが描きたいものを描いてゆけるようご指導いたします」とのこと。大倉陶園の硬質磁器の白生地に上絵付けの技法を習得し、技能と感性を磨く事が出来る本格的なカリキュラムは各コース10名限定。毎年開校が2月頃ということなので、早めに問い合わせてみたい。

大倉陶園
住所:神奈川県横浜市戸塚区秋葉町20番地
電話番号:045-811-2185
URL: http://okuratouen.com/