歴史と今をあわせ持つ街「大船」

電車が大船駅に入ってくると望める白い観音様。それが大船のシンボル、大船観音だ。この大船観音は、昭和4年に建立が始められたものの、戦災などの影響で思うように工事は進まず、昭和35年、30年以上もの歳月をかけてようやく完成したものだ。以来、大船観音は、今日も、世界の平和の願いを込め、大船の街を見下ろしている。

大船には、大船観音以外にも歴史的な見どころが多い。例えば、大船駅から北側に向かえば、田谷の洞窟がある。この田谷の洞窟は、古代の住居跡とも古墳の跡とも伝えられる長い歴史のある洞窟だ。その後、鎌倉時代には密教の修行の場として使われたという。洞窟の長さはおよそ1kmにも及び、現在も、壁面に仏の像が掘られた神秘的な空間がそのまま残されている。また、四季折々の花で彩られる名刹、竜宝寺もある。

一方、大船駅から横須賀線に乗って一駅、北鎌倉で降りれば、そこはもう、昔ながらの情緒が漂う歴史の街だ。ここには、鎌倉五山の円覚寺や建長寺をはじめとして、明月院などが古刹が点在する。円覚寺は臨済宗円覚寺派の大本山。一歩、境内に入れば、喧騒とは無縁の静けさが漂う。一方、建長寺は、臨済宗建長寺派の大本山だ。こちらも、山々に囲まれた静寂の空間が清々しい。明月院は、6月になれば、境内のそこここに紫陽花が咲き誇る。北鎌倉の周囲を散策すれば、そこに長い歴史を感じることができるだろう。
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